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先日、英国の住宅情報サイトに遊びにいってみました。最近の彼の地の住宅価格は沈静化のきざしが多少見えてきたと聞くものの、ここ数年のハウジング・ブームでロンドンはフラットでさえすっごく値上がりしていてビックリ。「このエリアでもこんなにするんだ!」とエリアと価格を見比べつつ、写真を眺めたり、間取りをチェックしていたら、あっという間に半日が……。実は、私、間取り図を眺めるのがかなり好きなんです。そして、私の場合、一番のチェック・ポイントがトイレとバスルーム。2ベッドルーム以上の住まいだったらトイレが最低ふたつは欲しいわとか、「I
always prefer to have the main bedroom with an en suite bathroom.(主寝室はバス・トイレ付きの方がいいのよね)」などと夢をふくらませていると、日本では外国人向け高級マンションぐらいしか私の希望をかなえてくれそうな物件が見つかりません。イギリスでもそういう物件は決して安くはありませんが、ま、夢を見るのは自由ということで。
さて、英国でも狭いフラットやスタジオだとバスルームの大きさが日本のユニット・バス程度だったりしますけれど、たいていのバスルームは広々としています。トイレとバスルームは別々のこともありますが、いずれにせよ、往々にして座ってしまえばドアをノックされてもドアに手が届かない広さ。しかし、イギリス滞在中、ドアに手が届かなくて困ったことはありませんでした。「Excuse
me.」と中から叫んだこともありませんでしたね。一般家庭だと「OccupiedまたはEngaged(使用中)」「Vacant(空)」の表示も出ませんよね。どうしてだと思いますか。
答えは簡単。使用中はドアを閉め、使用後はドアを少し開けておくのが彼らのバスルームの使い方なんです。だから彼らは「ドアが閉まっている=使用中」だと思って、他にトイレがあればそちらに回ります。ダイニングルームの脇にトイレがあるような間取りだったり、ゲスト用のトイレだとドアを閉めっぱなしにすることが多いのですが、そちらを使う時もノックをせず、ドアノブをそっと回してカギがかかっているかどうかを確かめます。それにしても日本ではトイレのドアといえば閉めておくもの。このルールを知らなかった頃の私はいつもフラットのひとつしかないトイレのドアを使用後に閉めていたので、当時のフラットメイトたちは閉まっているトイレの前でしばしばパニックに陥っていたかも!?
私の知る限り、この習慣はアメリカでも変わらないようです。都内に住むアメリカ人と国際結婚をしている友人宅でのパーティーに行くと、外国人ゲストはトイレのドアを少し開けておくのに、日本人ゲストは閉める人がほとんどで、日本の習慣にまだ馴染んでいない外国人たちはその前でおとなしくじっと待っていたりするんですよね。習慣の違い、恐るべし。というわけで、彼の家に遊びに行ってバスルームのドアが開いていても、「だらしがない人」なんて思わないであげてくださいね。
ところで、彼の家などに遊びに行っていて、トイレに行きたくなったら、
- May I use the loo?
(トイレを借りてもいい?)
のように言えばいいでしょう。イギリスだと一般的にトイレを「loo」と呼ぶんですよ。「I'd
like to wash my hands.(手を洗いたいんだけど)」と遠回しに言ったらトイレのないバスルームに案内されたことがあるので、以来、私も必要に応じて「loo」を使っています。アメリカではイギリス英語の「loo」は使われず、「bathroom」だそうですけれどね。また、イギリスでは「I
need to go to the toilet.(トイレに行かないと)」のように「loo」の他に「toilet」あるいは「lavatory(略してlav)」も使われますが、これらもアメリカではあまり使われないようですし、イギリスでもこういう言い方を好まない人たちがいます。「loo」だったら、まず当たり障りがないようですよ。
ちなみに、デパートや劇場など、公共施設のトイレのことをイギリスでは「the
ladies」とか「the gents」と呼ばれます(アメリカでは「the
rest room」「the ladies room」「the
men's room」と呼ばれますけれど)。当然ですが、「the
ladies」が女性用。つまりイギリスのデパートなどでトイレの場所を聞きたかったら、店員さんたちに
- Where are the ladies?
(お化粧室はどちらですか?)
とたずねればOKです。
イギリスでは他にも「トイレに行く」という表現で
- I need to spend a penny.
というのがあります。これは女性が使うことが多く、さらにどちらかというと私たちのお母さん、おばあさん世代の言い回しというカンジ。もっとも、普段はわざわざ「トイレに行く」ってあまり使わないですかね。誰かと一緒にいる時にトイレに立つなら
- Would you just excuse me, please?
Excuse me for a moment.
(ちょっと失礼)
と言ってその場を離れるだけですみますから。「I'm just
going to the loo.(ちょっと、トイレに)」と言うのは相手との親密度次第と考えればいいかしら。それを考えると、男性だったら仲間内では
- Have I got time to go for a pee before we leave?
(出かける前にトイレに行く時間があるかな?)
I need to have/take a slash/piss/leak.
(トイレに行きたいな)
のような言い方をするかもしれないですね。「pee」は口語、「slash、piss、leak」どれもスラングで「小」の方です。「大」の方は「to
have/take a crap」とか、「to take/have a dump」などといいますが、これも主に男性の使うスラング。だいたい日本語の日常会話でも、私たちは「大」だの「小」だのというこの手の単語はほとんど使いませんから、こういう単語は知っていてもやはり女性は使わない方がいいですよ。
では、お食事中にこのサイトをご覧の方もいらっしゃるかもしれないので、あまり臭いお話になる前にこのへんで。
知っておきたい便利フレーズ
女性がこの手の単語を一番よく使う時といったら、何と言っても子育て中でしょうか。お母さんが子供に言うなら「wee-wee、wee(おしっこ)」とか「poo-poo、poo/pooh(うんち)」といった言い方があります。両方とも名詞でも動詞でも使われます。「She
needs a wee.(おしっこをさせないと)」「He's pooed (in) his
pants.(パンツにうんちをしたわ)」「She's done
a poo.(うんちをしたわ)」みたいにね。その他、うんと小さい子供には「to
do a number one」「to do a number two」を使うこともあります。「a
number one」が小、「a number two」が大ね。あ、大には「to do a big job」というのもありました。ついでに「おまる」は「potty」、おむつ外しの練習は「potty-training」といいます。
「wee」や「poo」は大人でも恋人同士だったら使っても大丈夫。出がけに彼がなかなかトイレから出てきてくれなかったら、「Hurry
up! I need
a wee/poo.(早く出て!私も使いたいんだから!)」みたいに使えます。 |
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