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この連載も今回で36回目。そして、今回が最終回となりました。連載開始当初は3年も続けられるとは思ってもいませんでしたが、こんなに長く続けることができたのもひとえにみなさまのおかげ。本当に「Thank
you very much for your support!(ご支援どうもありがとうございます)」という感謝の気持ちでいっぱいです。そこで、今回はお礼の表現についてまとめてみたいと思います。
もっとも、実際に使われるのは「Thank you.」及びその応用した形がほとんど。11月に「お礼の表現を知りたい」という書き込みをして下さった方がいらっしゃいましたが、お礼で難しいことは何もございません。それでは、まずは丁寧度のまとめから。
- Thanks.
Thank you.
Thank you so much.
Thank you very much.
Thank you very much indeed.
ここでも長くなるほど丁寧度がアップします。最後の「indeed」をつけた言い方はとってもイギリス的。「Thanks
a lot.」「Thanks a
million.」「Many thanks for ...」といった言い方もありますが、「Thanks.」はちょっとくだけたカンジがするので、私は友人には「Thanks
(a lot / a million).」を使っても、目上の人にはまず使いません。その他、イギリスでは「Cheers.」を「ありがとう」の意味で使うことがありますが、これも英語が下手な時に使うとネイティブには奇異に聞こえるそうなので、使うのはある程度英語が上達してから使うのが無難でしょう。もちろん、何に対してのお礼かを言いたい場合は、この連載でこれまでもときどき書いてきたように、「Thank
you for +名詞/動名詞」の形を使います。
- Thanks for giving me a hand.
(手伝ってくれてありがとう)
Thank you for your help with dinner.
(ディナーのお手伝いありがとう)
Thank you very much for inviting me this evening.
(今夜はお招きいただきどうもありがとうございます)
Thank you for remembering my birthday.
(私の誕生日を覚えていてくれてどうもありがとう)
Thank you so much for my e-birthday card. I am always so impressed and touched
that you remember it each year.
(私の誕生日のEカード、どうもありがとう。毎年覚えていてくれて、いつも感激しているわ)
Thank you for your time.
Thank you very much for making the time for me/us.
(お時間をとっていただき、どうもありがとうございます)
Thank you very much for taking the time to see me.
(私と会うためにお時間を割いていただき、どうもありがとうございます)
最後の3つは、ミュージシャンにインタヴューするときに私がよく使うフレーズですけれど、就職試験の面接などの際やその後でお礼を言うときにも使えますよね。さて、「Thank
you.」と共に感謝を表すときによく使われる単語が「appreciate」です。
- I appreciate it/that.
I really appreciate your help.
Thank you so much for all your help. I truly appreciate it.
最後の文は先日仕事を手伝ってあげたイギリス人の友人からのお礼のメールに書かれていたものですが、「appreciate」は会話でも使われます。私は受験勉強で「評価する、真価を認める」という意味だけ覚えていたため、イギリスで初めて「Thank
you very much. I do appreciate that.」と言われたときは、一瞬何を言われたのかよくわかりませんでした。(^_^;) でも、これは先ほど書いたように「感謝します」ということ。会話でも手紙でも、特に相手がわざわざ自分のために何かをしてくれた場合、「Thank
you.」と一緒にとてもよく使われるんですよ。
ところで、日本語だと「いつもいろいろとどうもありがとうございます」のような漠然としたお礼を言うことがありますよね。しかし、英語では、漠然としたお礼ってほとんど聞きません。
- Thanks for everything. I had a great time.
(何から何までありがとう。すごく楽しかったわ)
のように言うことはありますが、ここでもお礼を言う人と言われる人の間では、ディナーのことについてか、泊めてもらったことについてか、何のことについてのお礼だかわかっていますよね。
また、日本ではすでに一度お礼を言っているのに、それからずいぶん時間がたった後にもまた「先日はご馳走様でした」のようお礼を言うことがありませんか。欧米でも、食事をご馳走になったりしたら、その場でお礼を言うだけでなく、後から電話、メールまたは手紙でもお礼の気持ちを伝えます。ただ「Thanks
for the dinner last night.」のように一旦お礼を言ったら、後日また「先日はご馳走様でした」のように言うことはほとんどありません。ちなみに、お礼はなるべく早く言うのがよいとされています。事実、早ければ早いほどお礼は言いやすく、凝った文章を考えたり、お礼が遅れた言い訳などしなくて済むので、手紙やカードも簡単に書けるものです。短いメールでも感謝の気持ちは十分に伝わりますから、英語は苦手だからと後回しせずに、お礼のメールはどんどん書きましょうね。
- Thank you very much for taking the time to read this.
(読んでくださってどうもありがとうございます)
3年にわたってこのコーナーを読んで下さったみなさま、どうもありがとうございました。お礼の言葉でこの連載を終わらせていただきます。
それでは、またいずれ、どこかでね!!
知っておきたい便利フレーズ
私はプライベートでお礼状を出す際には、市販の“Thank You”と書かれたカードをよく使います。カードだと手軽に出せますからね。いずれにせよ、手紙でもカードでも、お礼状は次のようなポイントさえ押さえておけば大丈夫です。
・食事、パーティー、プレゼントなどへのお礼と、それがどんなに楽しかったか/嬉しかったか
・楽しかった/嬉しかった理由について
そして結びは「I look forward to seeing you again soon.」「Take
care.」などといったポジティブな一文で。
状況によっては、すぐにお礼状が書けない場合もあるでしょう。でも、遅れてでも出せば気持ちは伝わるもの。以前、オーストラリア人の友達からもらったメールは、次のようにはじまっていました。
- This is a belated HUGE thank you for making so much time to see me in Japan recently. It was great to see you and really nice to meet your family.
「お礼が遅れてごめんなさい」とは書かれていませんでしたが、この後に私と会ったあとの出来事が書かれていたため、「忙しかったのね〜」と納得。お礼が遅れた理由を書かなくてはいけなくなるとどうしても長くなってしまうので、忙しくてもお礼状はさっさと書くのがお勧めです。
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