正社員、派遣社員しながら大学院、ニューヨークでインターン、そしてまた日本へ…。「自分流ワーキング」を探して経験を重ねる皆川夏子(仮名・30才)の日記です。めまぐるしく変わる環境と個性的な人たちの中で、彼女はいったい何を見つける!?
   
●2005.6月● ベンチャー企業はオモシロイ!
 
6月7日(火)

社長がHPにステークホルダー向けの長いメッセージを掲載した。その直後、その英訳版を作成せよ、という命令が私にくだった。ひえ〜。心の準備もできていないのに突然きた。私正直,翻訳は全然自信ないし、社長の言葉を訳すなんて責任重大じゃん。とか色々頭をかけめぐったがごちゃごちゃ言っている余裕はなく、すぐに翻訳にとりかかる。

その最中、いろんな、エライ人がちょこちょこ覗きにくる。進捗状況が気になるらしい。なにしろこの会社で英語の経験者が私ともう一人くらいしかいない。それ自体がもうリスキーきわまりないと私は思うのだけど、前にそれを先輩の女性にそれとなく言ったら「うちの会社、みんな頭おかしいからさ、そんなに気にしなくて大丈夫、なんとなかるよ。はははは〜」と笑い飛ばされ、すこし肩の荷がおりた気がしたのでだいぶリラックスして仕事にとりかかることができた。やっぱりこういうところはベンチャ―だなぁとほんと関心する。どんどん任せて、育てていく。とでも言いましょうか。とにかくやってみるのです。私も自分の経験のためにもあり難い事だと思い、真剣にやらせていただきました。校正をもうひとりの英語経験者の人にしてもらい何度もやりとりをして沢山編集し、翌々日にはHPにアップすることが出来ました。できあがった文章をみて感慨もひとしお。もっともっと英語を勉強しなくちゃ。

 
 
6月15日(水)

株騒動で一躍有名な某会社の営業マンが来社。上司に同席するように言われてわけもわからず席に着きました。同世代ちょい上くらいの男性が二人。用件は資金調達をうちの証券会社を通してやりませんか?ということ。某TV局から調達した多額の資金があるので要はそのお金を貸しますよ。ということ。しかもその手法は当のその会社が調達したあのきわどい方法なのです。

もう聞いていて段々気持ちがすさんできてしまいました。なんというかクオリティの感じられない、興味が湧かない会社だなあと思ってしまいました(失礼ですが)。しかも本業(?)のポータルサイトは相変わらずの低迷振りでそれを営業マン自ら茶化すように話し始めたのだから、さらにビックリ。世間では色々言われていますが、今日始めて会社の人と接しましたが 私の感想もどちらかという引き気味です(苦笑)

 
 
6月17日(金)
今日は社長と上司と三人で期間投資家訪問。社長と出かけるのは初めてです。運転手付きの車の助手席に乗ると見えてくる景色もいつもと違ってみえる。こんなリッチな気分で車に乗るのは初めてかも。上司と行くのとは明らかに違う緊張感がありました。社長が機関投資家と対面で話すのを聞くのも初めて。ほんとに聞く人にポジティブなイメージを描かせるのが上手な人です。横で聞いている私が期待で胸が膨らむような状況。。対する投資家さんも(私が言うのもなんですが)なかなかつわものです。黙って聞いていて社長から言葉をどんどん引きだしその上で鋭い質問をサッとする。うまい。帰りの車の中で、社長も関心していました。この会社がうちの会社の株を持っているようなのですが、今後売ってしまうのか長期に保有してくれるのか、誰にもわかりません。
 
 
6月21日(火)

会社に機関投資家が訪問。先日の社長と訪問した時のお相手とは打って変わってガツガツ系。うちの会社の情報を聞きにきたはずなのにで全体の3分の2は自分がしゃべっていた。しかも同じこと何度も。時間的にはこの前の2倍くらい話したが、彼が得られた情報は2分の1くらいじゃなかろうか。そんなんでいいのかな〜。若いからパワフルなのはよくわかった。うちの会社のことをよく理解してくれていてそういうことをつらつら話すのだけど・・・。

 
 
6月24日(金)

毎週定例で部内ミーティングがある。5つのセクションが一堂に会するのはこのときだけだ。日々それぞれまったく別の仕事をしているので、この機会に共有しておいた方がいいことって沢山あるはずなのに、司会者から各セクションの責任者に「何かありますか?」と聞かれると、毎回「特にありません」と皆が答える。自分の上司がそう答えているのを聞いて、びっくりした。心の中で「そんなわけないだろう・・・!!」と突っ込んでいた。そんなミーティングが数週間続いたのでこうなったらまずは自分から、ということで上司に提案し、IRに関する週次の報告を私がすることの許可をもらった。今日はその2回目。IRは対外的な部署なので言っていることがほかのセクションの人たちにしてみると理解が難しいこともあるんだと思う。私だってまだまだ全然わかってない。でもそんな私が報告することで少しは距離が近づくかなと思っている。

もうひとつ先週からやり始めたことがある。フリースペースの模様替えである。喫煙者が8割くらいいるわが社にはなかなかステキな喫煙スペースがある。が、吸わない人がちょっと一服できるところがない。正確に言うと、あるけど有効活用されていない。新入社員で同時期に入った女の子と二人で前からどうにかしたいね、と話をしていていよいよ実行にうつした。まずは先週のこのミーティングで一任を得るために報告した。特に異論はないようだったので今度は根回し活動。使ってなかったコーヒーメーカーを利用するために電気コードの電源を確保するために総務の人に頼んだり、棚の配置の移動を男性に頼んだり、テーブルで手軽に読める雑誌を提供してもらうために広報の女性にお願いしたり。こういうとき、わが社のような小さい会社はさすがベンチャー企業だけあって、「そんなの無理だよ」とか「えーやっちゃって大丈夫なのかな〜」とか言い出す人は皆無。どんどん話が進んでいくので面白い。おかげあっという間に模様替えが終了してしかもみんな知恵がどんどん集まってきた。自分的にはちょっとした仕掛人になったようでいい気分。

 
 

6月27日(月)

先週いい気分だった、社内でのコーヒーメーカーを実際に活用し始めた。最初のコーヒー豆は、受付さんが来客用に出しているものを秘書さんから内緒でもらって、それを飲んだ人からカンパをもらって次の豆の資金にし、それに私の先輩が補助を出してくれるという形で話がついて運営していこうとしたら、どうもそう簡単にはいかなかった・・・・。

まず、最初に受付サンに内緒で豆をもらったのがその上の社長室の人にばれてしまって釘をさされ、さらに気が向いた人がコーヒーを飲んでカンパを出す。というシステムが不安定で誰かが負担をすることになるのできちっとするまでは利用する気にはならない。と言われた。結構深刻っぽく言われたのでペーペーの私としてはお手上げだったので上の人に相談してみま〜す、と言ってその場を終わらせようとしたのに、その私の「上の人」にその場で話をされるのを避けたかったようで、すかさず「発起人は皆川さんなんだったらあなたがきちんとやって。」みたいに言われてしまった。入って2ヶ月の人にそこまで言うか?!しかも私は発起人ではないわい。誰もやらないから上司に許可とってやっていただけだし。。などなど思いの丈を「上の人」に話した。今度からそういうこと言われたら直接先輩がとりあってくれると言ってくれたので私としては気が楽になったが、きっと私に物申してきた人はコーヒー飲まないんだろうな、これからも・・・。

なんかたった一度のコーヒー豆をもらっちゃったことでまずいことになっちゃって残念。まぁ、もともと使われてないコーヒーメーカーだったからそれもしょうがないか、と思いつつみんなが気持ちよく、しかも自然な感じで始めたいという私のひそかな望みはちょっと崩れた。よく考えてみると私の上の人はこの会社の誰よりも長く働いているし、その上の上司は決定権のある立場なので、その二人の許可を得ればだいたいのことが叶ってしまうという恵まれた立場にいることをあらためて考えさせられた。

 
 
6月28日(火)

駅のホームのベンチで座って目をつぶっていたところにまわりから話声が聞こえてきた。二人のおばさんが会話をしているのだけどどうも韓国語っぽい。と思って目をあけてみて更に会話を聞いてみたらなんと日本語だった。間違えるくらい似てるんだな〜このふたつの言語って、なんてあらためて感心してしまった。先日、NY時代の韓国人の友達が日本に遊びにきて帰国してる日本人も集合して皆で飲み会をした。新大久保近辺の宿に泊まっているらしく数千円の宿泊代でいいらしい。NYのコリアンタウンといい東京の新大久保といい、韓国人のコミュニティパワーにはあらためて驚かされる。

ちなみに彼女は某韓国トップの会社の携帯電話デザイナーなので私たち日本人が持っている携帯電話に興味津々。そして質問されたのがなぜ日本の電話はメーカー名やマークが出てないの?というもの。そういわれてみればNYで使っていた携帯はデザインした会社のマークがはいっていた。日本はアルファベットの頭文字のみだな。そいえば、昨日Jフォン携帯の不具合がニュースになっていたけど大々的にデザインした会社の名前はでなかったのが気になった。細かいけど・・・。

 

(7月へ続く)