正社員、派遣社員しながら大学院、ニューヨークでインターン、そしてまた日本へ…。「自分流ワーキング」を探して経験を重ねる皆川夏子(仮名・31才)の日記です。めまぐるしく変わる環境と個性的な人たちの中で、彼女はいったい何を見つける!?
   
●2005.9月● アメリカはハリケーン、日本は選挙…
 
9月6日(火)

不定期ですが、わが社には色々な投資会社、証券会社から客人が来ます。 事前に客人の経歴などが送られてきます。今日送られてきた資料によりますと、T大卒後一流銀行入社、社内留学でUCLAへ、MBA取得し帰国後、退職し、外資系ファンドに入社。。。。 なんていう絵に描いたような経歴の人も少なくない。少し前まではこういうエリートさんの現職が外資系ファンドというケースは少数派だったのでは・・・。商社マンとか外資系の銀行とかじゃなかったか。。時代も変わりましたねぇ。いつの時代もエリートさんというのは時代の匂いをかぎとってそちらの方で収入を得るのだからさすがです。

 
 
9月7日(水)

TVで毎日放送されるアメリカのカトリーナの被害状況。深刻なニューオーリンズ周辺の状況をみると黒人ばかりなのも心がいたみます。アメリカのとあるTVショーで黒人の有名人が大統領への抗議のメッセージを突然話だしたシーンが繰り返し流れた。私が気になったのはその黒人の隣にいる白人の男性。突然黒人男性が政治的な話を始めたので困惑した表情。どこかでみたことあるなぁ・・と思ったら、マイク・マイヤーズだ〜。映画『オースティン・パワーズ』の大FANの私は彼の素顔のチャーミングな感じも大好きなのだけど、そのマイクが困った顔していてサイコーにおかしかった。まるで映画のワンシーンのようだ。

そういえば、話はとぶけど、彼の監督・主演で、NYのファッションデザイナー、アイザック・ミズラヒの自伝的コミックを映画化するという話はどうなってしまったのだろう・・・ネットで映画化の話を知って、一人で盛り上がっていたのだけど、一向に公開されない。。。オクラ入りしてしまったのだろうか・・・謎。

 
 
9月8日(木)
今日は海外の投資家へ説明にでかけるロードショー出張のプランの営業で、とある大手証券会社さんが来社した。欧米のスイス、ロンドン、ドイツといったところを短期間で周る効率的なプランを提案してきた。最近知ったことなのだが、証券会社にはそこに所属する各アナリストがすべてランキングされていて大雑把に言うとその総合得点がその会社の得点になるらしい。で、今回の解散総選挙で出馬している噂のAさんはこの会社のトップアナリストとしてランキングされているので、選挙に当選したら退社してしまうとかで、会社全体のランキングも下がってしまうかもしれませんね。とこぼしていた。後から調べたら、たしかにAさんTOP10に名を連ねていた。こんな人が国政に参加したら的確にいろいろと実践してくれそうで楽しみである。
 
 
9月11日(日)

選挙の投票日。各TV局が選挙速報を競って流している。某局の大物アナウンサー2人同時出演というのもすごかったけど、私が楽しみにしていたのは某他局の政局ドキュメンタリータッチドラマ。小泉首相=田中健というのもなかなかおもしろい。本人より太めなところが気になったけど。このドラマを細切れで見せていくあたり、なかなか視聴率戦略も考えてうまいあなと思った。

キャスターで出ていた男性は、私の大学時代の勉強サークルの先輩で政治学部出身。TV局入社当初の配属は報道とは無縁の部署。そこで毎日毎日上司の前でこれみよがしに新聞をよみふけったり、アピールを繰り返した姿勢が報われ、やっと報道局に異動になり、そしてついにはキャスターのポストを手に入れた人だ。そんな裏話を過去に聞いているだけに、今回この晴れの選挙速報番組をしきっている姿は本人もさぞかし、ウキウキしているだろうなぁと感慨深いものがこみ上げてきた。

それにしても今回の選挙は自民党の圧勝だったのだがこれって全然予想できたことだった、と私は思っていたのだけど、どのTV局のキャスターもご意見番も一様に驚いていたことに私は驚いた。彼らの驚きは、与党と野党のバランスが崩れてしまうという先のことを危惧している驚きというより、結果そのものにまず驚いているようだったけど、そんなの前からわかりそうなものなのに。。とちょっと拍子抜けした。だれか評論家の一人くらい「これくらい自民が圧勝すると思っていました」とか言う人いないのかしら・・・それとも世代間ギャップ?

 
 
9月12日(月)

最近、新聞のビジネス欄を賑わした、某アパレルメーカーのMBO話。驚いたのは、その発表とほぼ同時にTVCMが開始されたこと。イギリス出身の超有名スーパーモデルがNYの街中でこの会社の服をまとっているというもの。MBOで資金が入用だったろうに、さらに多額のギャラが発生するCMをしかけるというハナレワザ。この会社の経営陣の意気込みとやる気が感じられます。これで株価が上がるだろう・・と連想しますが、非上場になるのだから関係ないのか。。。なんかもったいない感じもしてしまう素人の私。。。一般消費者相手の会社はこういうところ強いですね。

 
 

9月15日(木)

先日初めて訪問したある機関投資家さん。共に訪問した上司から、「元、某G社のカリスマファンドマネージャーと呼ばれた人」と聞いていたのでドキドキしながら向かいました。でもさすが大物。貫禄もあるけど話も超おもしろい。自社の説明をしに行っているのに世間話に花が咲き、知らず知らずのうちに自分もその会話に引き込まれていました。投資という領域から企業や日本や世界を温かい目で見守っている、そんな感じのおじさまです。私はすっかりFANになってしまいました。

そして今日、ひょんなことから仕事でネット検索をかけていて偶然見つけたその人のブログ。ものすごいメッケモノをした気分。毎日短くても綴っているらしく、日々会っている面々も、私でも知っている有名人から人知れず普通の人までバラエティに富んでいます。これから読む楽しみがひとつ増えました。

 
 
9月16日(金)

うちの会社が某大手新聞社の記事に掲載された。ネガティブな内容一色で最悪のものだ。この手の記事は個人株主にダイレクトに影響をあたえるのでやめてほしい。しかも記事の内容は古く、1ヵ月以上前の情報をもとにかかれている。しかも直前に取材をしていて、こちらサイドも誠意をもって説明をしているのに、悪い部分をあげつらうような書かれ方は、しくんだとしかいいようがないものだった。

この記事を書いた記者はちょっと人間性を疑うような振る舞いをする人だなぁと日頃のやりとりからも思っていたところだったので、よけい猜疑心が増殖してしまう。記者の前に人間としてどうなの・・みたいな人。まあ、記者としてはプライドもって仕事をしているのだろうけど、いったいこういう記事を本人はどんな気持ちで書いているのだろうか。本当にこういう記事を書くためにこの人は記者になったのだろうか。。と余計なことまで考えてしまいたくなる。

ともあれ、書かれてしまったことは撤回できない。あとは投資家とわが社との問題となるのだ。今回は社内的にもかなりインパクトを与えたし、投資家からも電話等があった。当社としてHPになんらかのメッセージを数行でもいいから出すべきなのではないか、と私は思い始めた。何もださないということはすべて認めたと受け取られかねないし、困惑している投資家に対するケアという意味でも、不安を抱いている社員にとっても必要ではないかと思ったからだ。どうしてもその気持ちが強かったので、先輩に話してみた。すると、そういうことは口頭で言わないで提案書として紙で出して、と言われた。確かにそうだと思ったし、そういう意見を受け入れようとする姿勢が嬉しかったので数分で仕上げて提出した。

なるほど紙に書くと自分の中のポイントも整理できるし、説得力も増す。出すだけ出して、あとはトップの判断に任せるのみだ。その先輩は今回はコメントは出さないという方向でいこうと考えていたようなので、私の意見を聞くのはあまり気がすすまなかったと思うのだが、2人で話し合う時間を設けてくれた。結局今回は社長の判断としてコメントは出さないということで決まったのだが、私は提案書というプロセスがあるこの会社で働けてよかったなとあらためて思った。そして私より年下だけど(笑)、理解を示そうとしてくれた先輩に感謝した。

 

(10月へ続く)