今日は上野へ三島由紀夫作の芝居「サド侯爵夫人」を観に行きました。会場の外では日が沈む時間を待って映像と光と音(作曲:三枝成彰)の演出が始まり、三島由紀夫へのオマージュとして描かれていて幻想的ないい味を出していました。
三島由紀夫といえば没後80年とかで今年は話題にのぼっているみたいですね。彼は昭和1年に1歳だったのでまさに昭和とともに生きた人といえるのでしょうか。つまり昭和が続いていたら今年は80年目なのですね。いつ頃からか三島由紀夫を断片的に知るようになって、私はすこしづつ興味が湧いてきていたようです。三輪明宏とのあやしい?関係や市谷での割腹自殺などハードな印象が強い彼ですが、母親のことを「おかあちゃま」と呼んで慕っていたなんて聞くと、ナヌっ!かわいいじゃないの。とか思ったりもして。とにかく話題はつきない不思議な人、という印象でした。そしてすこしづつでいいから彼という人間を理解したい、いや、しなくては、なんて思い始めていたのも事実です。
そんな背景からか、はからずも三島由紀夫の自伝的小説と澁澤龍彦のエッセイを読み終わったところで、この芝居を観ることになったのは本当に不思議な偶然です。そしてちょうどその三島の小説を読んでいるときに、新宿の「どん底」にもたまたま行く機会がありました。すべて偶然だなんてすごいな。とにかくそんなわけで、ここのところ急激に三島情報が頭に詰め込まれた私は「どん底」に偶然連れていってもらえたのも嬉しかった。ちなみに三島由紀夫は実の母親といる時間よりも風変わりな祖母の一存で軟禁状態で一緒にいさせられたことで相当普通じゃない幼少期を過ごしたようなんだけど、なんとその、普通じゃない祖母の名は、「夏子」(笑)。さらにちなみに、私は彼の本名「平岡公威」が大好き。とにかく、今日のお芝居も相当楽しみでした。
博物館の一室に設置された舞台というのもいい味を出してテーマの背景にマッチしていた。女4人芝居。舞台はずっとかわらず、サド公爵夫人の実家(フランス)のサロン。コシノジュンコデザインの衣装は10年前くらいのジョンガリアーノとゴルチエのショーを彷彿とさせた。いってみれば優雅なキテレツ系。ずっと台詞が続く。こっちも色々考える。さらに台詞が続く。こっちもさらに色々考える。・・・・この繰り返しだった。フランス革命という大きな時代のうねりと日本の第二次大戦という大きな時代の転換期を重ねて描いている。。とか批評にあるけれど、ほんとにそういうのってあるのだろうね。その時代に生きた人にとってはどうしても考えてしまう!みたいな強い思考が。
ひるがえって考えてみればいまだって結構IT革命20年の折り返し地点とか言われていて、かなりうねってると思うな。だって新聞でマイクロソフト社が最近発売したゲーム機を一番に買いにきた人を拍手で迎えるビルゲイツの写真があったけどどうみてもタダのオタクが拍手している風にしか見えないし、そういう世が世ならただのオタクとしか呼ばれなかった人がIT長者に続々となっているなんていうのは、うねっているよな〜。オタクじゃない人たちがあまり元気がない気がする今日この頃。あんまり関係ないけど三島由紀夫原作の映画「春の雪」が公開されているけど、ヨン様の「四月の雪」とネーミングがニアミスだよね(笑)調整したのかね。でも、韓国語の原題「外出」の方が意味深で好きだなあ。ヨン様のこの映画とてもよかったし。