正社員、派遣社員しながら大学院、ニューヨークでインターン、そしてまた日本へ…。「自分流ワーキング」を探して経験を重ねる皆川夏子(仮名・31才)の日記です。めまぐるしく変わる環境と個性的な人たちの中で、彼女はいったい何を見つける!?
   
●2006.2月● 株価について考えたこと
 
2月2日(木)
うちの会社の関連会社もある中国・上海のとあるデパートでよく売れているもの、上位は1位バーバリー 2位がディファニーだそう。バーバリーってそういうことになってるんだぁ。イギリスではバーバリーがあまりにも多くの層に受け入れられてしまったためにchavyファッションの代名詞になってしまっていると聞いたことがあるが、中国ではそんなことはどこふく風で、というか(もしかして)一因というか、とにかく大人気なのだね。そういえば、私がランチを買いに会社の近くを歩いていたら、界隈がブランドショップということもあり、道を聞かれた。中国人の若い女の子が2人、中国語のガイドブックを見ながら道に迷っていて私に「バーバリーはどこですか?」と聞いてきた。そのとき中国人とバーバリーの組み合わせを初めて知ったのだった。ちなみに3位は山崎パンとのこと。日本のパンは大人気らしい。価格帯的に上位1、2位と違う気がするのだけど何を基準に計算しているのかも気になるな。
 
 
2月13日(月)
今日は会社の3ヶ月に一度の決算発表後最初の市場評価の日である。はっきりいって業績はよくない。 自分が業績悪化に関与している実感がないかわりに、利益創出に貢献している実感もない。間接部門とはこういうときにおもはゆいというかやるせないというか。。。結果を粛々ととらえていかなければいけないというのはなかなか難しいことです。当然株価が下がる→株主から電話が増える→ほかの仕事が進まなくなる。といういつものサイクルが。

LD騒動について考えたり自社の株価の変遷をみると相対的な価値、絶対的な価値、について最近よく考える。たとえば、株価は相対的なものだ。テレビの視聴率も。そしてこういうものに踊らされすぎるとあとでしっぺ返しをくらう。だけど高い数字を示しているときにはそのことに人々はなかなか気づこうとしないんだよね。気づきたくないというか。渦中に自分がいるときにどれだけストイックに思考できるかってことだけどそれって本当に難しいよね。うちの会社もいまから思えば夢のような株価がついていた時期があった。ほんの数ヶ月前だ。いまから思えば果たして市場が決めたその株価ほどの内実を持っていたのだろうか。懐疑的にならざるを得ない。株価はついた瞬間に過去のものとなるから会社としてはやはり気にしてはいけないのではないかと思い始めた。そうは言っても、株高であればあるほど、流通機能が高まるから無視することはできないし。その中でどれだけ絶対的な価値として自信を持ってなにかを持ち続けたり、創り続けたりできるかが真価を決めるのではないかと、ごく当たり前のことを再認識する。

 
 
2月15日(水)
とうとう、LD社の現社長も逮捕された。っていうかいままで逮捕されなかったのが不思議だった。TVを見ていたら後任の代表取締役の姿が映っていてその隣にいる別の役員の名札を見て思い出した。この人、うちの会社に来て、私と名刺交換した人だ。ホ○○モンとは古い友人でしばらく家に居候していたこともあるとか話していたっけ。話をした当時はFテレビの件が一件落着したあとで意気揚々としていた。うちの会社になにをしにきたかといえば、うわさのMSCBLD証券を通じてやりませんか?という営業だ。「LDは例の外資系証券会社で発行して結構えらい目に遭いました。やっぱり発行は日本の証券会社がいいですよ!今はFテレビから入ったキャッシュが潤沢にありますんでいくらでもお貸しできますよ」なんてことを言っていた。

少し前までオタクが社会全体的に元気がいいなぁなんて思っていたけどLD騒動をきっかけにオタクバブルがはじけた感じがするのは私だけだろうか。電車男役の山田君も別件で話題になってしまっているし。非オタクの巻き返しが始まったのだろうか。LD騒動を見ていると、能力のある若い人たちなのに本当にもったいないと思う。それもこれもバランス感覚がないから起こることなんだろうけどね。でもさ、本格的なオタクとは本来バランス感覚がない人のことを言うものなんだよね。オタクだけどきちんとしている人は「脱オタク」とか「元オタ」とかになるのかね

 
 
2月24日(金)

 国会のメール騒動。大学時代にやったディベートの資料収集と証拠集めよりずっとレベルが低くてびっくりしてしまう。ちなみに今回繰り広げられているような、「シロだという証拠がないかぎりクロだ」というような無茶な論拠は歴史的にみても古くからあるようで、ラテン語で『悪魔の証明』probatio diabolicaと言うのだそうだ。 なんかとても学術的でスマートな感じがする言葉なので今回のあの民主党のお兄ちゃんとかにはもったいないな。どうでもいいけどうちの会社にあの人そっくりな人がいて、すれ違うとき笑いそうになるのをこらえるのが大変だ。

 
 
2月27日(月)

N新聞の社員がインサイダー取引で逮捕された。 まったく言語道断である。今の会社で仕事をするようになってからこの新聞社の片鱗を知るにいたり、かねがねいい印象がないので、内心「それみたことか」と思った。考えて見れば、メジャーの経済誌がここしかないってのが病的である。そう、競争がないのだ。ホ○○モンがここに対抗する通信社を作りたかったのもよく理解できる。Newspaperをviewspaperにという動きが米国の新聞社界で出ているらしいが、ほんとにnewsって記者が書くから少なからずviewsが入るものだと思う。それ自体はしょうがないけど、時として悪意をも思わせるviewsを書かれると、書かれたほうはたまったものではない。読み手はnewsとして読むからである。世の企業の中には(特に新興企業)この会社にいやな目にあっている会社も多いのではないかと思う。この事件をきっかけに頭を冷やしてもらいたいものだ。普段の不満が小爆発してしまいました。失礼。

 

(次号をお楽しみに)