私の大好きなJAZZピアニストの加わっているバンドを聞きに行ってきた。会社は半休をとって、万全の体制で臨んだ。
JAZZのライブハウスってチケットを買った順番よりも、当日早く並んだ順番に好きな席に座れることが多くて、ここもそうみたいだった。なのでがんばって1時間前に行ってみた。一組すでに来ていて、私と友人は2番目だった。開始15分前くらいになったころ、会場が開いて入場の時間になった。すると、チケットをもっている人から先にどうぞ〜、というアナウンスがあった。私は直前に電話で購入したのでチケットなしの人だ。私たちより後ろに並んでいる人たちがぞろぞろと入場している。。。3番目に並んでいた人が「電話で言われたのと違う。並んだ順番に入場と聞いたから早くきたのに」と店の人に文句を言った。
私たちと同じことを思っていた。私も同じようなことを主張し、一緒にいた友人も一緒になって言ってくれていたが、そこにおじいちゃんオーナーがでてきて「あーだこーだ言わなくても大丈夫!ちゃんと観れますから、心配しないの。細かいこと言わない!」とか言い出して、意味不明な展開になってきた。声から察するにこのおじいちゃんが、電話で並んだ順だと言った張本人。もう頭にくるやらあきれるやら、いい席とれなそうでがっかりするやらで、とにかく最後の方の順番で中にはいった。
私がピアノの前あたりがいいと、言い張っていたのでおじいちゃんもかわいそうに思ったらしく、ここがいいとか、いや、こっちのがいいとか色々と世話をしてくれた。でも薦めてくれる席が全然気に入らないので自分で決めた。座ってもしばらく世話をやいてくれようとするんだけど、もうこの席でいいからと何度もいうはめに。そうこうしているうちに仲良くなって、このおじいちゃんは私たち2人にドリンクをサービスしてくれた。すこしは気分もよくなり、いよいよ演奏がはじまった。
は〜〜〜10ヶ月ぶりの彼の生演奏。。。もう言葉にならない。。とにかく嬉しくて嬉しくてにこにこしながら彼と鍵盤の指を見つめていた。帰りに彼らを乗せるためのタクシーが外に止まっていて、待っている間、運転手さんが話しかけてきた。これから車に乗る人は誰か?有名な人たちか?と聞かれたりしているうちに、その運ちゃんは自分の息子もピアノを演奏するという話をしてくれた。私が「これから車に乗る人は有名なピアニストですよ」なんて話をしているうちに本人たちが姿をみせ、運ちゃんはそそくさと車に戻っていった。でもまた再度私たちのほうに戻ってきて「うちの息子は○○といいます。今度聴いてみてください」と言った。
大切な息子さんを思う優しいパパだなあと思って、家に帰ってきてその○○さんをネットで調べてみた。かなり実力派のピアニストらしい。CDも何枚も出していて、まだ20代にしてかなりの期待をされている人のようで、第三者の評価もかなり高かった。そして、あのパパと顔がよく似ている。間違いなくあのパパの息子はこの人だと確信した。今日聴いてきた、私の大好きなピアニストも一昔前は○○さんのように若くして高評価されていたのを思い出し、二人の重なる部分を感じた。そして何より、未来の日本を代表するピアニストのパパさん運転手のタクシーに、今のアメリカを代表するピアニストが乗ったという偶然がとっても素敵だなと思った。 |