●2002.2月(2)● イナ・キョウコ




イナ・キョウコ(伊奈恭子) (フィギュアスケート選手 1972〜)

米国ニュージャージー州在住。趣味でスケートをして いた父恒夫さんの影響で4歳の時からニュージャージ ー州のスケートリンクで滑り始める。生まれは東京。 両親の仕事の関係で、生後6カ月で米国に渡って以 来、米国で育つ。21歳の時に米国籍を選び、米国代表 として競技を続けていくことを決意した。1987年には 全日本ジュニアで優勝。その2年後には全米ジュニア も制した。当時は天才スケーターとしてシングルで活 躍していたが、層の厚い米国で伸び悩み、ペアの道を 選ぶ。小柄ながら切れのいい演技をするイナは、ペア 向きで、才能はすぐに開花した。大学卒業後は、スケ ートに専念。年に10カ月は大会や演技会のために世界 を回っている。
 

●中尊寺の分析●

今回のソルトレークシティ・オリンピックでどうも私が気になったのは、日本代表 選手たちではなくフィギア・ペア米代表のキョウコ・イナである。残念ながら5位 入賞に終わったが、本人は会心の演技で満足だったように見えた。ううむ、クリス ティン・ヤマグチにしろ、クエンにしろアジア系はアイスリンクに映える。お人形 みたいに真っ白できれいでスタイルバツグンの白人選手は、あまりもう面白くな い。バックグラウンドも多彩でキャラがあったほうが魅力的。苦労も顔に現れたほ うが、演技にも深い味わいがでてくる。

しかしこの伊奈恭子さん。立派な血筋のお嬢様である。母方の祖父は吉田内閣の頃 の外相で、外交官時代はパリ五輪に陸上選手として決勝に進んでいるのだ。お父さ んは貿易で、恭子さんが生後8ヶ月で米国に渡り、早くも3歳でNYのロックフェ ラーセンターのスケート場に立ったというんだから。

(受難続きの)グローバル時代にふさわしい白人の王子様にエスコートさせ、華や かにリンクに登場したキョウコ・イナのインパクトは、数年前の、たったひとりで 登場した(だってソロだからね)クリスティン・ヤマグチの大成功よりインパクト があるかもしれない。しかしこの人の顔を見ているとどうも思い浮かぶ人がいる。 郷ひろみの再婚相手のナミさんだ。ううむ、ちょっとだけ似てなくな〜い? そう かこれが日系お嬢様顔なのネ。