1999.8月(2) エリツィン




ボリス・エリツィン
(ロシア大統領、1931〜)
スベルドロフスク州ブトカ村に生まれる。 ウラル工科大学卒業。1961年、旧ソ連共産党に入党。 91年、60才でロシア共和国初の国民投票による大統領選に当選、7月就任、同年12月 ソ連消滅を宣言した。 95年より、心臓病悪化のため、入院生活を続けている。

●中尊寺の分析●

エリツィンは人気がない。元・二大超大国の片方の国の大統領だというのに。原宿のカリスマ美容師の誰かより支持者が少ないかもしれない。任期1年を切った不人気で心臓病を病む大統領の指名した後継者が、今話題のウラジミール・プーチンである。「元・KGBスパイ」ということだが、あの無表情さと質感は「元・マダムタッソーろう人形館」(in London)と言いたくなる。スパイとして陳列されていた一ろう人形がエリツィンの目にとまり、ロシア首相として抜擢された。ていうか実際はロシアの事実上の最高権力者、娘のタチヤナ(エリツィンの次女)に気に入られたのでしょう。今怒らせると怖いのは「あさかみつよ」でもデヴィ夫人でもなく、このクレムリンの女王タチアナさんである。彼女は、ここ最近大統領の“家庭アドバイザー”を超え、公式な顧問という立場を得て、ロシアの政治舞台でかなり大きな役割を果たすようになった。

タチヤナは1960年にエカテリンブルグ(旧スベルドロフスク)市に生まれ、モスクワ大学を83年に卒業。性格は父親にとても似ているがエリツィン氏とは違い酒はほとんど飲まないらしい。娘しか間違いを指摘できなくなっている一国の大統領(病気)…。なんだか情けない。しかし、私よりたった2つ年上の女性が大統領顧問としてロシアの政治舞台に挑んでいるわけだ。何だか父ちゃんがこのウオッカ・アル中のエリツィンでなかったら、マドンナあたり主演で映画になりそうなドラマチックな話だ。愛人はろう人形でない生身のハンサムで謎めいたKGBスパイ…としてさ。しかしロシア〜ソ連の政治・革命の歴史は言うまでもなく世界中に恐るべき影響を与えてきた歴史がある。

レーニンが泣いちゃわないよーにもう少ししっかりしてくれ!スイス銀行に個人口座を作ったりしていないで、ファミリーで汚職ばっかりやってないで、イスラム武装ゲリラの鎮圧、世界平和、今のクレムリンに問題は山積みである!チャットをやってサイバープレジデントとか言って喜んでいる場合ではないのだ。