今日は、朝から史上最低の気分。誰にも会いたくないし、誰とも話したくもないこんな日に、新人ちゃんったら遅刻するんだもん。だいたいねー、こんな気分になったのも、アナタのせいでもあるんだからね!せっかく人が先輩ぶってご馳走してやったというのに、なんで今朝遅刻なんかするのよ。おまけに、なんでわざわざ「昨日はあれで帰ろうと思ってたんですけど、もう一件行っちゃって…」なんて来てすぐ言い出すのよ!変な言い訳なんかしないでよ。それにね、どーせ私は電車で帰ったわよ。そしてそして……
3月に入りもうすぐ私の新人の教育係も終わりということで、昨夜は少し早いけどお疲れさん会をやってあげたの。うちの新人ちゃんとそれから彼女の仲のいい同期のコも誘って。ぺちゃくちゃやりながらてんぷらなんて食べてたんだけど、途中彼女の同期の「Y君ってGoodですよね」以外は平和だったのよね、ここまでは。
店を出て、駅の方向が私だけ違っていたから一人でトボトボ歩いていました。そこで出会ってしまったのが、酔っぱらいサラリーマンとそれを介抱する男。すれ違いざま酔っ払いの方が私に「いよー 姉ちゃん、一杯飲みに行こうよ」とかなんとか言ったのよ。疲れていたしうざいから、冷たい目をしたと思うのよね自分でも。そしたらさ、そいつがいきなりきっと顔をあげて今度は「なんだ姉ちゃんじゃなくてババアじゃないか」とのたまわった。それでねムカツキながらも無視している私に今度は連れの男が言ったのよ。なんて言ったと思う?「すいません、すいません」だってさ!バカ野郎、謝るんじゃない!しかもほんとうに済まなそうな顔して言うな。唖然としたんだけど平静を装って駅まで着いた頃には、怒りがメラメラと燃え上がってきた。どうして胸ぐらでも掴んで「なんだ、冴えない汚いオヤジじゃないか」ぐらい言えなかったんだろう。どうして社章ぐらい投げ捨てて踏み付けてやれなかったんだろう。電車のなかでも窓に写る自分の顔を見つめてしまったし、家に帰ってからも鏡ばかり見てしまったじゃない。どうしてくれるのよ、まったく。今日はやっとの思いで会社に出たというのに、新人ちゃんのお陰で私の周りには冷たい風が吹いてるじゃない。あーあ。
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