●1997.12月● ジングルベルを聞きながら
12月3日(水)

とっくに街は、クリスマス一色。そりゃあ、何をおねだりしよう かななんて思っている人や、プレゼントを選ぶのが楽しみな人の 気分は盛り上がるでしょうが、まるで私には関係ないもんね。だ いいち仕事をセーブしたいのに、なかなかそうもいかない。それ でこのところ、どんよりしているのだ。やっぱりたまにはデパー トとかに行かないと、とくに欲しいものがないのよね。知ってる? これってヤバイんだよね。何年もお勤めしていると、贅沢いわな ければ着るもんなんてあるじゃない。そのうちに買おうなんて思 っていても、つい忙しかったり面倒になったりすると、完全にい けないらしい。だんだん「着飾ってどうするのよ!」になって、 自分から女を捨てることになるんだって。まえに、50すぎの女性 がしんみりといってたもん。あ〜あ、くわばらくわばら(死語!)

今朝は、立っていたのにも係わらず、乗り過ごしてしまったの… しかも、こんな日に例のM君から、連絡があった。一瞬、クリス マスという単語が頭に浮かんだけど、振り払ったの。だって、電 話一本で当日すぐイエスなんてできないもん。指くわえて待って たみたいじゃない。意地でも、2回はノーでいきたいわ。

12月8日(月)

午後イチ、またまたM君から連絡があった。月曜日の午前じゃな くて、午後イチというところがなんだか可愛い。もごもごしなが らも、今週中にY君と一緒ならね、なんてことにしてしまった。 だって、二人とも私のお友達ですもの。別に、M君と二人っきり で会うこともないしね、なんてね。そういいながらも、恒例の来 年の運勢もの雑誌を買いまくってるんだけど。でも、まだ読んで いないんだ、本当だよ。なんだかわかんないけれど、ボーナスが でたら、年末ジャンボでも買おう!だって、まだ服とか靴とかも 何も買っていないんだもん。

12月12日(金)

昨日は、テンションの高い一日だったわ。突然、バイトの子に「 いま、彼氏いないんですか?」なんて聞かれてしまったんだから。 ほとんど話もしたことがないような22.3の子に、どうしてそんな こと聞かれなくちゃいけないのよ、なんて思ってムッとしてしま ったわ。その夜、Y君とM君と飲んでてその理由がわかった。Y 君にアタックしていたのは、バイトの子の友達と判明。う〜ん、 これはむずかしい。これ以上、Y君との進展はないとみた。でも、 私のせいじゃないもんね。その代わりといってはなんですが、私 とM君は、いけるかもしれない。

気持ちよく酔っ払って電車で帰ったんだけど、そこからが、いけ ない。電車のなかで、酔っ払いに上から下までねっとりした目で、 ジロジロ見られた。人が嫌そうにしているのが、さもうれしいら しくてムカついてしまったわ。しかも悪いことに、その酔っ 払い私が嫌いな総務の課長に似ていたのよね。 ただでさえイヤなのに、明日から総務課長の顔を見るのが、もっ と憂鬱。間違ってその人に、セクハラ親父なんていわないように しなくっちゃ。

12月16日(火)

あと10日、頑張れば今年もおわり。あいかわらず、どうでもいい ような仕事でけっこう残業しているわ。その疲れなのかどうか知 らないけれど最近、寝ても覚めてもM君のことばかり。つきあお うかな、なんて思いながら寝て目が覚めると、やっぱりやめよう かななんてね。その逆もあるわけ。なんかはっきりしないのよ、 自分が。そんなに深く考える必要もないんだけれど、Y君の友達 だし、年下だしまじめそうだし、なんて考えてしまう。でも、23 日は会うことに、今日したの。24日は、スポンサーとの打ち合わ せの終わり時間が読めないしね。

12月23日(火)

日曜日に仕事で渋谷に行っても、今日の夕方まで時間があっても、 結局プレゼントは、買わなかった。彼も、用意しているかどうか わからなかったしね。ロシア料理を食べに行ったんだけど、結構 混んでいたわ。私服のM君も悪くないし、お料理もおいしかった。 でも周りはどんな話をしているのか気になってしまうのよね、私 ったら。右隣りのグループで来ていた人たちは、私も一度は行っ て見たかった松田聖子のディナーショーの話とかしていたわ。後 から席着いた、左隣りの家族連れは、プレゼント交換なんてはじ めてしまったの。奥さんが旦那さんにフェンディのネクタイを渡 していたらM君が、急にソワソワしだしたの。やっぱりプレゼン トが欲しいのかと思っていたら、あとで私にくれたのがフェンデ ィのスカーフだった。その仕草に、またまた好感度アップ。プレ ゼント用意していないといっても、いじけてなかったし。だから、 ついご馳走してしまったわ。また、会ってもいいかな。


(1月へ続く)