新人の面倒をみて、はや二週間。新人さんには、かないませんよ私。研修中の身の上だっていうのに、勝手にお茶に行ってしまわれる。空いている時間は、提出物を出したり、資料を読んだりする時間なのよ。そりゃあ私だってお茶にも行くし、マッサージにも行くわ。おまけにバーゲンや映画にも行きたいと思っているわよ。でも、さすがに研修中には、行けなかったわ。今なんか普通に仕事はあるし、新人のレポートは読まされるわ、どうでもいいような(?)話まで聞かされているんだからね。ねぇ、わかっているの??? あなたたちがどういう人間か、どんなにすばらしくても、そんな話ばかり聞かされたくないのよ!
新人さん、まず、ここがどんな会社で、どんな仕事をするために入社したのか考えましょうね。ひとことで言うと、新人さんって、自分に自信を持っていて物おじしないんだけど、会社がこんなすばらしい私に何かをしてくれる、させてくれると思っているみたいなのよね。まあ、就職難のこの時代こうやって入社してきたんだから、それなりのことはあるんだろうけれど…。でもいつの時代も、みんなやってきた事なのよね。どの会社でも、どの仕事でも。仕事という現実の壁は厚い、とこれから気がついていくのよね、きっと。
でも、こんなこと考えている私だって、うるさいオバさんと思われるのがイヤで、彼女たちに気も使っているんだから情けない。ストレスも溜まる。ところがM君にボヤいてみせても、どこ吹く風。教育係になるかもしれないというだけで、あんなにうるさかったくせに…。M君が教育係やっていたら毎日、事細かに報告されていたと思うんだけどな。どうも釈然としない私は、同級生がTV局にいると言っている新人の合コンに、世話役として参加しそう。ところが、この話をしてもM君は怒っているわけでもなさそうだし、心配しているわけでもなさそうなのよ。このままじゃ、本当に合コンに行くからね、私。