●1997.11月● それぞれの秋
11月4日(火)

この連休で、妹のお腹を見てきました。さすがに、6ケ月ともな るとデカイ。おそるおそる触らせてもらったけど、とても不思議 な気分になりましたわ。妹の顔つきまで変えてしまう生命力って、 たくましいのね。初めての出産なのに、もう女の自信みたいなも のをひしひしと感じたわ。これが母になるってことなのね、なん て感心してしまったわ。確かに、母は強しと言うけれど、この度 合いが過ぎるとただのオバさんになってしまうのよね。いいわ、 これから妹のオバさん度をチェックしていくのも、私の役目にす るわ。でも、ちゃんと畏敬の念も抱いたことだし、そろそろベビ ー服でも見にいこうかな。あんなに焦ったり、あがいてた自分が おかしく思えてきた。きっと、これが不思議な気分にさせる妊婦 のオーラなのね。

11月7日(金)

久々に登場M子のだんな、Hさん。まあ、同じ部なんだから驚く ほどのことでもないんだけどね。とにかく近ごろ、また話をする ようになった。どうやら私が部内で浮いているのを、気遣ってく れているらしいの。ということは、つまり「M子の家庭は円満よ ね」という読み通り、どうやら今は仲よくやっているらしいの。 よかった。よかった。こうやって人の幸せを素直に喜ぶ気持ちを 忘れていては、私も幸せにはなれないもんね。でも、Y君にガー ルフレンドができたらしいという話をここでも聞いてしまった。 どうも女の子の方が、積極的なんだって。Y君はどうするんだろ う???私としては、当然そのへんのところは気になるでしょう。 はっきりいってY君って、少々頼りないけれど、いいと思うもの。 あ〜あ、私が年下だったら、話はまた違っていたのに…

11月12日(水)

今度は、Y君本人から最近一緒に住んでる子がいるとの報告を受 けてしまったわ。本人にそう言われちゃ、グッとこらえてニッコ リ聞き流すしかないでしょう。でもまだY君は、その子を彼女と して考えてはいないんだって。本当は、ここで不覚にも涙がこぼ れそうになったんだけどさー。とにかく、機会があればいつかそ の子を見てほしいんだって、私に。まったく手のかかるボーヤで しょう。私のこと信頼しているのかもしれないけれど、私の気持 ち次第でその子のことなんて、どうにでも言えちゃうのに。まだ まだ女の怖さやずるさを知らないのよね。

11月17日(月)

久々に、Y君が遊ぼうといってきた。彼の野球仲間だって。ちょ っとは抵抗感もあるんだけれど、断わる理由もないから友達誘っ て顔出そうかな。Y君お目当ての、あの彼女も来るのかしら。

11月27日(木)

きのうが、例の飲み会だったの。スポーツ好きのヤツらの集まり だから、明るくて気さくで楽しかったわ。なかでも、M君という のがなかなかgoodだったわけ。話も合うし、好みのタイプ。 でも年下なのよね。Y君もM君は、いいヤツだと言っているの。 私ったら、バレバレなのかしら。たしかに、悪くはないけれどY 君にあんまりすすめられるんじゃ、ちょっとね。そりゃあ、教え てくれたから携帯も聞いといたわよ。でもね、私がもしM君とつ きあっても、何でもないの???ちなみに、Y君にモーションか けている女の子は来ていなかった。呼ばなかったみたい。


(12月へ続く)